ヒラリラーのブログ

ゲームレビュー・旅行記ブログです

Transport Fever 2

お久しぶりです!

気を抜くとまた時間があっという間に過ぎてしまいました。

今回は鉄道会社経営シミュレーションであるTransportFever2のレビューをしていこうと思います。

今までにプレイしてきた交通系シミュレーションゲームである「A列車で行こうEXP(実質A列車9)」と「Cities:Skylines」との比較ともしていきたいと思います。


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鉄道・バス運営について

「Transport Fever 2」は輸送の歴史を追体験するのがコンセプトの作品でして、ミッションモード(ストーリーモード)で始めると1850年代のアメリカ開拓時代で鉄道路線を敷設していくところから始まり、植民地経営として鉄道敷設をする近代からドーバー海峡初飛行、第二次世界大戦を経て現代の新幹線開業とシナリオ毎に色々なテーマを持たせつつ現代に向かっていくスタイルとなります。

フリーモードでは任意の時代やマップを選択して輸送網を広げていくモードになります。公式MODでサンドボックスモードも選択でき、基本はフリーモードなのですが資金が無限になったり、都市を任意の位置に設置出来たりとゲーム性は無くなりますが、好きな路線を再現したい時には便利なモードになっています。

A列車EXPの経験よりゲームモードは一通りプレイすればお腹いっぱいになるのですが、このサンドボックスモードが沼になることが多くて、特に私の場合には架空鉄道作るのが趣味なもので、架空路線の再現なんかをやってるともう時間が溶ける溶ける。

ただ、TF2ではミッションの方に時間が割かれたので、まだサンドボックスモードはそこまで時間はかけていないですね。今までプレイしてゲームのコツも掴めてきたのでこれからの気はしますが・・・

ゲーム性としては、旅客の輸送はそこまで難しくはなく、都市間輸送は基本的には鉄道で輸送していきます。ただ、ゲームの特性上街がすでに発展した状態なので中心部に駅を作ることは難しく、必然的に街の端っこに鉄道駅を敷設する必要があるのでそこから都市の中心部まではバスで輸送する流れになります。

面倒なのは貨物輸送でして、例えば食料だったら穀物を農場から食料加工工場に輸送して、食料加工工場から都市に輸送する・・・という流れを踏まないといけません。

ルートにしても生産地と消費地を直接結べれば良いのですが、消費地が都市のど真ん中だったら直接駅は作れないですし、かといって全部トラックで輸送するとトラックは輸送量が少なく、速度も遅いので中々まとまった量を輸送できません。

そんな時には工場→(鉄道)→都市駅→(トラック)→消費地のような複数の交通機関をリレーして運ばないといけないのですが、一連の流れがちゃんと成立していないと輸送が行われないため、何故か輸送がされない時にはどこが原因で輸送がされないかがわかりにくいんですよね。ミッションモードではこれに何度も悩まされました。

穀物ならまだわかりやすいのですが、石油なんかは【原油】→【石油】→【燃料】→【都市】みたいな感じで輸送しないといけずに面倒でしたね。まあ生産地の周りには都市が広がってないので直接鉄道路線を結びやすいのがまだ救いですね。

ゲーム性としては全く意味はないのですが、ジオラマとして遊ぶ上ですごく嬉しかったのがホームに人が並んでいたり、車内に乗客が乗っている様子が描画されている点でした。

他の交通系シミュレーションと比べると最新のゲームだけあって画質もよく、リアリティが際立ったのも良いポイントです。

鉄道敷設という点で一番良かった点としては、鉄道に信号システムが組み込まれていて閉塞が出来る点でしょう。

鉄道の閉塞とは簡単に言うと単線(一本の線路)でも複数の列車を運行させるための仕組みです。

行き違いできるための信号所を作り、入り口と出口に信号を設置することで1つの単線区間で1つの列車しか入らないように出来まして、これで複線と比べると待ち合わせの時間は増えるものの、単線でも複数の列車を運用できるようになります。

Cities: Skylinesでは線路を敷設すると強制的に複線になってしまいますし、A列車EXPでは単線区間で特定の駅で反対の列車が来るまで出発しないって設定はできるのですが、閉塞区間の先で列車がない場合には存在しない時には永遠に出発しなくなってしまうので、その当たりの問題を解決できるのが本作の良いところでした。

ここまでは良い点を上げてきましたが、悪い点としてはバニラの状態では高架線を作るには向いてないという点でしょう。まずは高架橋を作ると19世紀流の石組みの古めかしい高架橋になるのですが、これは時代が下っても同じでして現代の都市部の高架区間を作ろうとしても高架橋が石組みになってしまって景観が台無しになってしまいます。

また、バニラの状態では高架駅や地下駅を作ることが出来ず、全て地上駅にしないといけない点もネックです。

そんな感じで全体的にバニラでは現代風の路線を作るのにはあまりムイていないように見受けられます。

また、MODを入れたとしても高架線は半端な高さだとすぐ盛土になってしまって、高低差があるエリアに高架線路を作ろうとすると一部が盛土になってしまったりしたのが地味にイライラポイントでした。

スクショの近代的な高架橋はMODによるもの

高架線を作るのは向いてないのですが、一方で地上駅を作るのであれば非常に柔軟な駅を作れまして、スクショの例のように少し離れた位置に別のホームを設置して一つの駅として運用することも出来ます。

他にも5面10線といったホームや線路をいくらでも増設できるので、地上駅であれば上限はあるもののこんな巨大駅を作ることも出来ます。このあたりの柔軟さは他2作にはないメリットと言えるでしょう。

これに関連すると閉塞の絡みでA列車EXPだと終着駅で列車同士がデッドロック状態になってしまうので終着側を輪っかにして疑似環状線にしたり、もう少し小技を使って地下に輪っかを作ったりする技があるのですが、そんな小手先の工夫なんかいらなくてもデッドロックが起きずに済むのが良い点でしょう。

ミッションについて

ミッションモード(ストーリーモード)では先述しましたが、チャプター1では19世紀、チャプター2では20世紀前半、チャプター3では20世紀後半とそれぞれの時代に沿って時代が進んでいきまして、一つのチャプターでは6つのミッションがあるので合計でミッションは18あります。

そのミッション1つ1つが中々厄介でして、大体一つのミッションに3~4時間くらいかかるので全部クリアするには50時間くらいかかりそうな印象ですね。

結局全部はプレイできず20世紀中盤のチャプター2の途中でやめてしまったのですが、機会があればチャプター3最初のミッションである新幹線建設くらいまではやりたいものです。

プレイしてきたミッションの印象と感想を軽くお伝えしようかと思います。

チャプター1(19世紀編)
  • 奇跡の採掘

ゲームを初めて一番最初のミッションにして基礎的なチュートリアルであり、今までやってきたA列車9と比べて車両や枕木などの画質が格段に良くなって驚きました。

ストーリーとしても胸糞なところもなくキレイに終わるし難しいところもないので、プレイになれるためにもまずプレイした方がいいミッションですね。

  • コーヒーと植民地化政策

ちょっと植民地経営のダーティーな一面が出てきましたがまだまだ問題ないです。このミッションも単線区間で複数の列車を運用するための閉塞の作り方が学べるのでチュートリアルとして重要なミッションですね。

まあ、正直フリーゲームで遊びたいなら最低限このミッションまでクリアすれば十分な気はしますね。

  • 高原と島々

植民地ではなくイギリス本国が舞台でして、航路を使ってウィスキーを輸送するタスクがあるのですが、何度やっても上手く輸送がされなくて苦労しましたね。輸送が失敗する理由が明示されないのはこのゲームの悪いところでして、その欠点の輪郭が見えてくるようなミッションでした。

  • 太平洋の楽園

これはミッション自体はそこまで詰まる要素も無いのですが、とにかく面倒なタスクが多い。そんな思いをして必死にメキシコを発展させたんですが、最後の最後で植民は失敗!って結論づけられてせっかく作った街を破壊させられておわりました。

なんじゃそのおわり方ー!ってズッコケましたねー

建設中のシベリア鉄道の工事をするというミッションです。途中で日露戦争が起きて急ピッチで工事を進めるんですが、結局戦争には間に合わず敗戦という後味の悪いおわり方です。日本人としては勝利して嬉しいんですが、ミッション的には何のために作ってきたんだか・・・って複雑な気持ちになります。

あとこのミッションでもバイカル湖を挟んで輸送させる必要があるタスクがあるんですが、これがもう上手く行かなくてストレスが貯まる貯まる。もう二度と航路とか使うもんか!って思わせてくれるミッションでした。

歴史好きな方ならご存しかもしれませんが、ドイツ視点で現在のイラク当たりに鉄道を敷設していきます。山脈を挟んでアダナからエレグリまで路線を敷設するのが面倒なクエストでしたね。

このクエストも努力の結果終了した結果、本国にさっさと帰りましょうってダイアログが出ておわります。まあ暑い砂漠の国だしねえ・・・

チャプター2(20世紀前半編)
  • 素晴らしい機械

20世紀に入っていよいよ飛行機が飛び始めるんですが、初期の飛行機なので一人しか乗れずに宣伝目的というか飛ぶのが目的みたいな時代です。

不可解なのはパリからカレーみたいな短距離を飛行機で飛ばしたらすぐ飛行機を売却しろ!って司令が下るので飛行機を買って飛行機を売って飛行機を買って飛行機を売って・・・みたいなのを何度も繰り返させられます。

しかも飛行中にも売却できるので笑えますよね。

後半ライバルがドーバ海峡の横断を目指しているので妨害しろ!って性格の良くないミッションも出てきたりしてダーティさも兼ね備えています。

飛行機の売り買いに面食らいますが、それ以外は今まで通りなクエストです。

スーパー緑化ミッション。作中で町中を緑化しろって司令が出るんですが、アセットで空中にも木を配置できることに気づいてしまいこれでもか!ってほど空中に木を植えまくったら大都会ミネアポリスが森になってしまって森

しかも途中から町中を走るトラムとの競争に打ち勝て!って司令も下ったので町中にあるトラムの線路を撤去して妨害しようとしたらトラムがストップして自社の運行するバスまで渋滞に巻き込まれてしまったので、トラムが橋を渡ってる間に橋を破壊したりして完全に隔離することに成功。

まあ今までのミッションから多分正しい勝ち方でしょう。木が空中に浮いたりしていて本当にカオスなスクショですね。

ちなみに本作はバスメインのミッションでして、鉄道による旅客輸送や一部以外の貨物鉄道輸送が出来ずに、タスク達成のために長距離路線を敷設したら使い物にならなくて泣く泣く撤去したこともあります。

  • スイス製

今までのミッションは一からあるいは小規模な交通機関を延伸して発展させていくミッションだったのですが、今回はゲーム開始時点ですでに発展しきったスイスの交通網を維持していくミッションになります。

まずは戦争の影響で鉄道が需要がなくなって大赤字なので、最低限の路線だけ残すとか、短編成にするとかコストを抑えて抑えて黒字を出すのであんまり楽しくなかったです。

戦争が終わると需要が回復してくるので色々な路線を作ることが出来て、そうなると少し楽しかったですけどね。

ちなみにこのミッションのタンネンバウム作戦のボーナスミッションがどうやっても失敗するんですけど、どうしたらクリアできるんですかね?

交通系シミュレーションとの比較

似たような交通系シミュレーションゲームには「Cities: Skylines」と「A列車で行こう9」があるのですが、「Cities: Skylines」はシムシティのように街作りが主眼なので、鉄道やバスといった公共交通もあるものの、道路渋滞の改善目的の設備なので単体で見ると荒かったりします。

逆の「A列車9」は鉄道経営が主目的なので、バスは一応あるけどおまけに過ぎず鉄道路線にフォーカスされた作品であり、「Transport Fever 2」は両者の中間点的で、輸送に重点を置いており、鉄道に限らずバス・トラム・船・空路と幅広い手段は使えるが、街に関してはサンドボックスモード以外では手を入れることが出来ません。

A列車で行こう9

 

A列車9は三作品の中では唯一日本製の製品となります。特徴としては鉄道経営に特化しており、鉄道以外の都市開発としては建物を立てて不動産関連で儲けることはできますが、儲けることが主眼で都市発展が目的な要素ではありません。

また、バスについても一応設定はできますが輸送量は少なくて、あくまで鉄道の補完くらいの意味合いしかありません。

A列車9の良い点としては運転モードがあり、自分で列車を運転することはできますがオーバーランや列車衝突は出来ずイザという時にはATSが働いて強制停止してしまいます。

 

また、バニラの状態ではTF2のパッケージは0系新幹線が映ってるのにも関わらず、日本の車両で使えるのは0系しかありません。

一方でA9ではPC版では豊富な日本製車両を選べて、拡張パックを入れれば更に多くの日本製車両を使えて最大で224種類も使うことができるのが良い点ではないでしょうか?

www.a-train9.jp他にはTF2ではバニラ状態では作れない高架駅・地下駅も作ることができますが、地上駅に限って言えばA列車9では地上駅は線路本数は増やすことがはできるのですが、ホームのない通過線を作ることは出来ませんが、1面1線の棒線駅を通常の線路に挟み込むことで駅を向かい合わせで設置することで擬似的に作ることはできます。

有料の追加パックを入れるとTF2には出来ない機関車の機回しが出来まして、TF2ではゲーム性では優れるんですが機関車牽引列車だと終着駅は瞬間的に機関車の前後が入れ替わってしまいますが、A9では蒸気機関車電気機関車の機回しができるのも優れたポイントです。

www.artdink.co.jp

TF2の方が優れる点としては車内やホーム上の乗客の描画ですね。A9ではホーム上に人もおらず、車内も存在しないため本当にジオラマを作ってるような感覚です。

もう一つTF2の優れる点は鉄道の閉塞ができる点でしょうか?A9で単線で運用するのはかなり難しく、ちょうど中間点に駅を作って時間によって行き違いさせる方法や、複線でも終点で詰まる可能性があるため、終点で輪っかを作ったり、終点駅の前に信号所を作ってあえて一定時間待機させてから終着駅に入るようにしてデッドロックが起きないようにしていました。

 

ちなみにA列車EXP(A列車9)についてはこのブログでも2回に渡ってレビューしましたので、よければこちらも見てください

hirarira.hatenablog.jp

hirarira.hatenablog.jp

Cities:Skylines

CSに関しては街作りがメインのシムシティの後継としての色合いが強いため、市内交通についても自動車がメインで渋滞を解消させるためにバイパスを作る・路線バスを走らせるなどがありますが、その中のアイテムとして普通鉄道やら地下鉄が出てきます。

普通鉄道については列車は常軌を逸した急加減速で時速150kmでぶっ飛ばしますし、角度45℃(1000パーミル)の超急勾配でもふつーに路線を引けて走れますので、リアリティとはかなり程遠いですね。

地下鉄に至っては地上走行時はともかく地下を走ってるときは描画すらされません。

CSはMODが入れられまして、日本の車両なんかもいくつか走らせられるのですが、路線ごとにどの車両が走るかはランダムですし、一人称ビューもMOD入れればできますが、地下鉄だと地下が描画されないので見た目が酷いことになってしまいます。

バニラの状態ではイマイチなんですが、自由の街を作れるという点では三作品の中でも一番優れてますし、なによりMODが非常に充実しているため上手く使えば最もリアリティな町並みと路線を作れるかもしれません。

作ったマップや動画について

動画を作った時点ではMODに関する知識も少なくてまだまだ荒削りなんですが、一応ケーネル線の快速列車の前面展望動画を作ってみました。


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ケーネル線は動画内でも説明されている通り、電化複線のドノリ~ボン間と、非電化単線のボン~カミンダ間に分かれており、この快速列車は両方を直通する気動車列車となります。

 

またも長くなってしまいましたが、以上でTransport Fever 2のレビューは以上にしたいと思います。

最近出たCities:Skylines2を最近ハマってまして、ある程度プレイしましたらこちらのレビューをするかもしれません。

それではまた!